市場に出回っているさやえんどう、グリンピース、スナップエンドウは、すべて「マメ科エンドウ属」に属する同じ植物であり、その成長段階や品種によって異なる名称が付けられています。
この記事では、それぞれの特徴や栄養素について詳しく解説します。
グリーンピースと青豆は異なるもの?
一般的には、異なるものとされています。
私たちが日常的に食べているグリーンピースは、エンドウ豆の未熟な状態の実です。
一方、青豆は大豆の品種の一つであり、青大豆とも呼ばれます。
「絹さや」「グリーンピース」「エンドウ豆」は同じ品種
「エンドウ」という品種の中に、「絹さや(サヤエンドウ)」、「グリーンピース」、「エンドウ豆」があります。
「絹さや」と「サヤエンドウ」は同じもので、甘みがあり平べったい形をしています。
絹さやは関東での呼び名で、サヤエンドウは関西での呼び名です。
収穫段階で異なる呼び名
- 若いサヤの状態で収穫: 「絹さや」「サヤエンドウ」
- 豆が未成熟の状態で収穫: 「グリーンピース」
- 豆が完全に熟した状態で収穫: 「エンドウ豆」
「グリーンピース」と「うすいエンドウ」の違い
エンドウが大きくなり完熟する前に収穫した柔らかい実は「実エンドウ」と呼ばれ、これが一般的に知られている「グリーンピース」です。
全国的に利用されるグリーンピースに対し、和歌山特産の「うすいエンドウ(紀州うすい)」は関西で主に利用されます。
うすいエンドウは皮が薄く、豆の青臭さも少ないため、グリーンピースが苦手な人でも食べやすいかもしれません。
新鮮なグリーンピースを選ぶポイント
グリーンピースは実だけでなくサヤ付きで売られていることもあります。
風味を損なわないためにサヤ付きのものを選びましょう。
サヤがふっくらとしていて、きれいな黄緑から緑色のものを選ぶのがポイントです。
調理の直前にサヤから取り出すと良いでしょう。
さやえんどう、グリンピース、スナップエンドウの歴史と特徴
さやえんどう
- 特徴: 若いエンドウをさやごと食べるもの。特に小ぶりなものは「絹さや」とも呼ばれる。
- 歴史: 江戸時代にヨーロッパから伝わり、明治時代に本格的に普及。
グリンピース
- 特徴: エンドウの豆がある程度大きくなり、完熟前に収穫したもの。
- 歴史: 明治時代に日本で普及。
スナップエンドウ
- 特徴: グリンピースをさやごと食べられるように改良された品種。肉厚で甘みが強い。
- 歴史: 1970年代にアメリカから日本に導入。
栄養素
エンドウ類はビタミンC、ビタミンB1、ビタミンK、葉酸が豊富に含まれています。
特にさやえんどうはビタミンCとビタミンKが多く含まれますが、ビタミンB1はグリンピースより少ないです。
実エンドウ(グリーンピース)の豆知識
グリーンピースは食物繊維が豊富で、たんぱく質、カリウム、亜鉛、ビタミンB1なども多く含まれています。
旬の時期にフレッシュなグリーンピースを食べると、その魅力を再発見できるかもしれません。
うすいエンドウの由来
「うすいエンドウ(紀州うすい)」は、和歌山特産で、大阪府の地名「碓井(うすい)」から名付けられました。
良く「うすいエンドウ=薄いエンドウ」と混同されますが、うすいは地名が由来となっています。
シュウマイとグリーンピース
シュウマイの上にグリーンピースが乗っているのは、帝国水産(現在のニチレイ)がショートケーキのイチゴを模して乗せたという説や、数えやすいように目印として乗せたという説があります。
つまり、昔からシュウマイにグリーンピースが乗っていたわけではありません。
グリーンピースと青豆の違いは成長度合い まとめ
以上がグリーンピースと青豆との違いでした。
育つ段階で名前が変わるだけで、皆同じ種類の豆だったんですね。
ぜひ、違いを知って、いろいろなえんどう類を料理に取り入れてみましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!