スイカの病気に効く農薬は？スイカ炭疽病への対処法など解説！

スイカ炭疽病は、降雨や水の飛沫によって感染し、一度発病すると防除が困難になる病害です。

今回は、スイカ炭疽病の防除に役立つ登録薬剤とその効果的な使い方をご紹介します。

スイカ炭疽病(病気)に有効な薬剤

以下に、スイカ炭疽病に対して登録されている主要な薬剤をまとめました。

これらは予防剤と予防治療剤に分類されます。

例えば、「アミスター20フロアブル」と「ストロビーフロアブル」は同じFRACコード11に属しており、同一系統の薬剤です。

同じ系統の薬剤を繰り返し使用すると、耐性菌のリスクが高まるため、使用には注意が必要です。

ただし、FRACコードに「M」と表記された薬剤は「多作用点阻害剤」として分類され、連続使用しても耐性菌が発生しにくい特徴があります。

炭疽病は一旦感染が成立すると、治療効果がある薬剤でも完全な効果を得るのは難しいです。

「ペンコゼブ水和剤」（予防剤）と「ゲッター水和剤」（予防治療剤）の効果をキュウリの葉で調査した結果。

予防効果試験では、両薬剤ともにほとんど発病が確認されませんでしたが、治療効果試験では「ペンコゼブ水和剤」は効果がほとんど見られず、「ゲッター水和剤」でも完全な防除は困難でした。

この結果からも、予防散布が最も効果的であることが分かります。

もし病斑が確認された場合、病斑そのものを治療することはできませんが、その周囲の潜在感染部分に対して予防治療剤を使用することで、一定の防除効果が期待できます。

薬剤散布は、発病部位を切除した後に行い、次の降雨前に実施することが重要です。

同じ系統の薬剤を連続使用すると耐性菌の発生リスクが高まるため、使用には十分な注意が必要です。

薬剤を予防的に使用することで効果が得られますが、菌の密度が高くなると効果が低下します。

菌密度を低く保つためには、①雨よけ栽培やハウス栽培の実施、②敷きわらやマルチの使用、③適切な窒素肥料の管理など、耕種的防除が効果的です。

これらの防除法を化学的防除と組み合わせることで、総合的な病害対策が可能となります。

本文中に記載された農薬の登録内容は、データ作成時点での情報に基づいています。

農薬を使用する際は、必ず登録状況や使用方法を確認し、規定に従って使用してください。

農薬取締法により、登録のない薬剤の使用や、登録条件を逸脱した使用は禁じられており、これを守らないと作物の品質に悪影響を及ぼす恐れがあります。

また、農薬の適用対象や使用基準は地域や時期によって異なるため、適切な指導を受けた上で使用してください。

スイカが炭疽病などの病気にかかった場合、病斑そのものを治療することはできませんが、その周辺の感染リスクを低減させるために予防治療剤を散布します。

発病部位を除去した後、次の降雨前に薬剤を散布することで、効果的に防除を行うことが可能です。

最後までお読みいただきありがとうございました！