未損傷の皮が付いたニンニクにはほとんど香りがありません。
しかし、一度それを切り刻んだり擦り潰したりすると、強烈なニンニクの香りが手や室内に広がり、取り除くのが難しくなることがよくあります。
今回は、そんな気になるニンニクの匂いを翌日に残さない方法をご紹介します!
ニンニクの匂いの原因は?
ニンニクの細胞内には「アリイン」という臭いのない物質が含まれており、ニンニクを細かくすることで細胞が破壊され、「アリイナーゼ」という酵素がアリインと反応し、硫黄を含む「アリシン」という化合物が生成されます。
これらがニンニク独特の香りの主な成分です。
このアリルスルフィド類には、食後数時間で呼吸から消えるものと、1日経っても検出可能なものがあります。
特にアリルメチルスルフィドは体内に留まりやすく、そのためにニンニク特有の強烈な香りが長く持続することがあります。
ニンニクの臭いを翌日に消す方法
ニンニクの香りを消すためには、消化されて血液中に入る前に、消化管で早急に香りを減少させることが鍵となります。
シャンピニオンエキス、一種のマッシュルームから得られる天然のデオドラント成分で、ニンニクの香りを消すのに有効な成分です。
これは、飲料やお菓子、健康食品などに使用されています。
牛乳
牛乳は、ニンニクの香りを減らすのに有効です。
牛乳のタンパク質がニンニクの臭い成分と結合しやすく、また牛乳の脂肪が揮発性の臭気成分と結合し、香りを抑えます。
りんごやりんごジュース
りんごやりんごジュースもニンニクの香りを減らすのに役立ちます。
りんごのポリフェノールがニンニクの臭い成分と結合し、臭わない成分に変えるからです。
お茶系
さらに、お茶、特に緑茶やウーロン茶、ジャスミンティーは、そのポリフェノールがニンニクの臭いを減らすのに効果的です。
コーヒー
最後に、コーヒーもニンニクの香りを減少させるのに有効な選択肢です。
コーヒーに含まれるポリフェノールやその他の成分が臭い成分と結合し、消臭効果を発揮します。
ニンニクの香りはどれくらい続く?
ニンニクの香りがどれくらい続くかは、摂取量や個人の体質によって異なります。
ただ、ニンニクを含む食品を摂取した直後の約3時間は、口内に残る食物の残骸が細菌によって分解され、その結果として口臭が強まることが一般的です。
この時期、口内に残ったニンニクの粒子が細菌の活動によって分解されることで、強い臭いが生じます。
食後3時間が経過すると?
しかし、食後3時間が経過すると、口臭の原因が変わります。
ニンニク特有のこの強烈な香りを体内から完全に取り除くには、約48時間必要とされています。
アリルメチルスルフィド(AMS)は体内に留まりやすく、一旦体内に吸収されると、その臭いを中和するのが難しくなります。
このため、食後に歯を磨いたり口内ケアをしても、ニンニクの臭いを完全に消すことはできません。
ニンニクの臭いの問題は、体内のメカニズムを理解し、根本から対策を講じることで解決できます。
なぜニンニクが臭うのか?
ニンニクが含まれる食事は、しばしば動物性タンパク質を豊富に含むものです。
これらのタンパク質は、インドール、スカトール、トリプタミン、メルカプタン類、硫化水素、アミン類、アンモニアなど、体内で腐敗ガスを生成する物質の前駆体となります。
したがって、ニンニクを多く含む食事を過剰に摂ると、これらの腐敗ガスが多量に生成され、口臭の原因となるアリルメチルスルフィド(AMS)と混じり合って、さらに悪臭を引き起こします。
ニンニクはただの風味付けではない
ニンニクはただの風味付け以上の効果を持ちます。
エジプト時代から栽培され、滋養強壮や夏バテ予防に有用な野菜として知られています。
「アリシン」という成分は、疲労回復を助け、ビタミンB1と共にエネルギー変換を促します。
また、アリシンは強力な殺菌作用を持ち、風邪や特定のウィルス、細菌から身体を守る効果があり、消化促進にも役立ちます。
ニンニクの匂いは飲み物で対処しよう! まとめ
ニンニクに起因する口臭の対策には、単に口内を清潔に保つだけでなく、体内からも臭いを管理することが重要であることがお分かりいただけたことと思います。
提供した情報を活用して、ニンニクを含む料理を存分に楽しんでください。
最後までお読みいただきありがとうございました!