ブロッコリーは、その栄養価の高さから近年人気を集めている食材です。
そのユニークな形状に興味を持った方も多いかもしれません。
実は、ブロッコリーはアブラナ科に属しています。
この科にはキャベツ、白菜、小松菜、チンゲンサイ、ケール、大根、カブなども含まれており、ブロッコリーは特にキャベツに近い種類とされています。
ブロッコリーの和名と歴史
“ブロッコリー”という名前はイタリア語で「茎」を意味する「ブロッコ」に由来しており、日本では和名では「ミドリハナヤサイ(緑花椰菜)」、フランスでは「アスパラキャベツ」、イギリスでは「イタリアンアスパラガス」とも呼ばれています。
初めて日本に導入されたのは明治時代で、当初は観賞用として珍重されていました。
食用として一般に広まったのは1980年代からです。
世界的には中国、インド、スペイン、メキシコ、イタリアなどが主な生産国です。
ブロッコリーの特徴
- 学名:Brassica oleracea var. botrytis
- 原産地:ヨーロッパの地中海沿岸
- 歴史:ローマ時代から食用にされているキャベツの変種。日本では第二次世界大戦後に普及しました。
- 特徴:高さは50~80cm。3月から4月にかけて黄色い花を咲かせますが、食用にされるのは緑色の花蕾です。
品種と用途
ブロッコリーには様々な品種が存在し、極早生種から中生種、晩生種まであります。
栽培する際には品種に応じた適切な時期に注意が必要です。
最近では、花茎が長い「スティックブロッコリー」も登場しています。
ブロッコリーとカリフラワー
ブロッコリーとカリフラワーは同じ祖先を持つ野菜で、ブロッコリーが先に存在し、カリフラワーはブロッコリーの突然変異によって生まれたとされています。
元々、ブロッコリーは地中海沿岸の野生のキャベツから品種改良され、発展してきました。
ブロッコリーの選び方
ブロッコリー選びのポイントと洗い方についてご紹介します。
色合いのチェック
深い緑色のブロッコリーを選びましょう。
冬場に見かける紫がかったブロッコリーは、寒さによりアントシアニンを生成しています。
これは抗酸化作用のあるポリフェノールの一種で、栄養価を高め、甘みを増す効果があります。
つぼみの状態
つぼみが密集し、硬く閉じているものを選びます。
ドーム型で均一につぼみが詰まっているものが理想的です。
茎のチェック
茎が太く、切り口が新鮮で黒ずんでいないものを選びましょう。
茎に空洞がないかも確認してください。
臭いの確認
異常な臭いがしないかを確認します。
変な臭いがする場合は、イソチオシアネートという成分の影響である可能性があります。
ブロッコリーの洗い方
- 水洗い:ボウルに水を張り、ブロッコリーを振るようにして洗います。これは、つぼみの中に隠れている虫を取り除くのに有効です。
- つけ置き洗い:ビニル袋にブロッコリーと水を入れ、15-20分つけ置きした後、振り洗いする方法も良いでしょう。
- 避けるべき洗い方:直接流水で洗うのは、ブロッコリーの表面を守る「ブルーム」を損なう可能性があるため避けるべきです。また、小分けに切ってから洗うと、栄養が流れ出てしまいます。
ブロッコリーは生で食べることも可能です。
サラダなどで生食する場合は、特に丁寧に洗うことが重要です。
ブロッコリーの仲間は他にも!
ブロッコリーには様々な種類があり、それぞれユニークな特徴を持っています。
スイートフラワー
この野菜はブロッコリーとカリフラワーを交配して作られました。
ロマネスコも同じような交配から生まれた野菜ですが、形状には違いがあります。
スイートフラワーは繊細な甘みがあり、調理すると色合いがより鮮やかになります。
ロマネスコ
ロマネスコは、フラクタルと呼ばれる独特の幾何学的な構造を持つことで知られています。
各部分が螺旋形をしており、かつてはその不思議な形から「悪魔の野菜」とも呼ばれていました。
ケロッコ(香川県産)
ケロッコはケールとブロッコリーの掛け合わせで生まれた新しい種類の野菜です。
ケールは青汁の原料としても知られ、栄養価が高いですが、苦味があるため好みが分かれることも。
ケロッコはその苦味が少なく食べやすいのが特徴です。
茹でると甘みがあり、茎はシャキシャキしています。
スカーレットダンス
紫色の花蕾が特徴的な茎ブロッコリーです。
柔らかい茎には甘みとコクがあり、見た目の美しさも魅力です。
ブロッコリーの和名は歴史などについてのまとめ
ブロッコリーは日本では「みどりはなやさい」とも呼ばれ、緑黄色野菜の代表的な存在です。
品種には極早生種から中生種、晩生種まで多種多様に存在します。
また、ブロッコリーを使った料理も多彩で、ポタージュスープ、唐揚げ、天ぷら、胡麻和え、茎の肉巻き、茎の浅漬けなど、さまざまなレシピが楽しめます。
最後までお読みいただきありがとうございました!