大豆に含まれるタンパク質は、過去20年の多くの研究でコレステロールを下げ、心臓に良いとされています。
2017年、米国食品医薬品局(FDA)は大豆に関する研究をもとに、健康食品表示の再評価を検討しました。
大豆がLDLコレステロールを下げる?
今回の研究では、FDAの再評価に基づいて大豆への否定的な論文46件を再解析しました。
その結果、大豆は総コレステロールを低下させることが確認されました。
特にLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を平均4.2~6.7 mg/dL下げることがわかりました。
コレステロールとは何か?
体内には中性脂肪、コレステロール、リン脂質、遊離脂肪酸の4つの脂質があり、どれも健康維持に重要です。
余分なコレステロールは肝臓に戻ります。
コレステロールは水に溶けにくい?
コレステロールは水に溶けにくいため、タンパク質と結合して血液中を運ばれます。
その結合するタンパク質によって、LDLコレステロールとHDLコレステロールに分類されます。
LDLコレステロールは肝臓から全身へコレステロールを運び、HDLコレステロールは余分なコレステロールを肝臓に戻します。
一方、HDLコレステロールは動脈硬化を防ぐ「善玉」とされています。
大豆がコレステロールに与える影響
運動と食事管理は心臓の健康に重要で、特に植物性食品を摂取することが心臓病や脳卒中のリスクを減らすとされています。
大豆食品はコレステロールを下げる効果が確認されており、肉の代わりに植物性タンパク質を摂取するための優れた選択肢です。
国産大豆の調製豆乳とコレステロール
「国産大豆の調製豆乳」は大豆タンパク質を多く含み、コレステロール低下に効果があります。
大豆タンパク質の一部が腸管で胆汁酸と結合して排出され、肝臓で新たな胆汁酸を作るために血液からコレステロールが取り込まれます。
これにより血中コレステロールが減少します。
飲む量の目安
1日200mlを目安に摂取してください。
「国産大豆の調製豆乳」は食品であるため、コレステロール値が正常な人でも過剰に下がることはありません。
バランスの取れた食事と運動を心がけ、生活習慣を見直して健康的な生活を送りましょう。
LDLコレステロールを下げる5つの食品
LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を減らすためには、卵などの高コレステロール食品の摂取を控え、飽和脂肪酸が豊富な食品(肉の脂身、ラード、バター、生クリームなど)の摂りすぎも避ける必要があります。
コレステロール値を適切に維持するためには、避けるべき食品に注意するだけでなく、積極的に取り入れたいおすすめの食材もあります。
今回は、LDLコレステロールを減らし、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やすためのポイントとともに、おすすめの食品を5つご紹介します。
①大豆
大豆タンパクはコレステロールの吸収を抑える効果があり、FDAによって「心臓に良い食品」として認定されています。
最新の研究でも、LDLコレステロールを減らす効果が認められています。
低脂質・低糖質ながら高タンパクな大豆製品を、毎日の食事に積極的に取り入れましょう。
②全粒の穀物(玄米・全粒粉)
食物繊維は、LDLコレステロールの排出を促進します。
特に穀物に含まれる食物繊維は、その効果が科学的に証明されつつあります。
野菜や果物、豆類、きのこも食物繊維が豊富です。
③海藻
食物繊維は水溶性と不溶性の2種類があり、水溶性食物繊維は脂肪の吸収を和らげる効果があります。
めかぶ、もずく、ワカメなどの海藻類には、水溶性食物繊維が豊富です。
他にもイモ類、オクラ、モロヘイヤ、納豆などもおすすめです。
④青魚
アジ、サンマ、サバなどの青魚には、DHAやEPAが豊富で、HDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールや中性脂肪を減らす効果が示唆されています。
マグロやカキにも含まれています。
サバ缶は手軽に購入でき、オメガ3が摂れる便利な食材です。
⑤オリーブオイル
オレイン酸が豊富なオリーブオイルは、LDLコレステロールを減らす働きがあるとされています。
紅花油、菜種油、米油もオレイン酸が豊富です。
コレステロールが気になる方におすすめの食品を5つご紹介しましたが、どんなに体に良くても偏りすぎると逆効果になることもあります。
バランスの良い食事を心がけましょう。
大豆でLDLコレステロールを下げられる? まとめ
大豆はコレステロールを下げるだけでなく、さまざまな健康上のメリットがあります。
日々の健康維持に非常に優れた食品であることがわかりました。
豆腐、納豆、豆乳などの大豆食品を積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました!