玉ねぎは和食、洋食、中華といった様々な料理に不可欠な野菜です。
本記事では、玉ねぎが分類される「六つの基礎食品群」と「三色食品群」、さらに含まれている「五大栄養素」について解説します。
玉ねぎは何群に分類される?
玉ねぎは六つの基礎食品群で「その他の野菜・果物」にあたる第4群に属します。
玉ねぎの三色食品群での色
三色食品群では、玉ねぎは「緑色」の食品として分類されます。
玉ねぎに含まれる五大栄養素
玉ねぎの可食部100g中に含まれる主な栄養素は次の通りです。
- 炭水化物(糖質): 8.8g
- 脂質: 0.1g
- たんぱく質: 1.0g
- ビタミン:
- カロテン: 0μg
- ビタミンE: 0.1mg
- ビタミンK: Tr(微量)
- ビタミンB1: 0.03mg
- ビタミンB2: 0.01mg
- ナイアシン: 0.1mg
- ビタミンB6: 0.16mg
- 葉酸: 16μg
- パントテン酸: 0.19mg
- ビタミンC: 8mg
- ミネラル(無機質):
- ナトリウム: 2mg
- カリウム: 150mg
- カルシウム: 21mg
- マグネシウム: 9mg
- リン: 33mg
- 鉄: 0.2mg
これらの情報は、七訂日本食品標準成分表に基づいています。
玉ねぎは栄養豊富で多様な料理に活用できることから、バランスの良い食事作りに役立ててみてください。
玉ねぎの種類
玉ねぎは、ユリ科やヒガンバナ科に属する多様な料理に欠かせない野菜です。
APG分類による最新の体系ではヒガンバナ科に分類されます。
特に、紫玉ねぎと黄玉ねぎは、栄養価が高く、健康に良いとされています。
紫玉ねぎとは
紫玉ねぎは、その鮮やかな色の源であるアントシアニンを豊富に含み、黄玉ねぎと比較してケルセチンの含有量も高いことが特徴です。
ケルセチンはポリフェノールの一種で、血液をサラサラにする効果があるとされています。
東欧系と南欧系の2種に分類
玉ねぎは主に辛みが特徴の東欧系と甘みが特徴の南欧系の2つの品種に大別されます。
市場で見かける玉ねぎは、辛み品種の黄玉ねぎが一般的ですが、白玉ねぎ、赤玉ねぎ、小玉ねぎといった種類もあります。
黄玉ねぎは乾燥させてから出荷されるため日持ちが良いですが、白玉ねぎは新鮮な状態で出荷され、水分が豊富で辛みが少ないため生食に適しています。
赤玉ねぎは辛みが少なく甘みがあり、小玉ねぎはその名の通り小さいサイズが特徴です。
市販の多くは黄玉ねぎ
玉ねぎの多くは黄玉ねぎで、辛みがあり長期保存に適しています。
北海道産は水分が少なく辛いのに対し、本州産は水分が多く甘みが特徴です。
生食向けの玉ねぎには、辛みが少なく甘みのある白玉ねぎや赤玉ねぎがあります。
また、新玉ねぎは早取りされた黄玉ねぎや白玉ねぎで、乾燥させずに出荷されるため、水分豊富で柔らかく辛みが少ないですが、栄養成分に違いはありません。
玉ねぎは5大栄養素を含んでいる?
玉ねぎは5大栄養素を大量に含むわけではありませんが、硫化アリル(アリシン)やケルセチンなど、血液の健康に役立つ成分が含まれています。
これらの成分は血流を改善し、高血圧や脳梗塞の予防に寄与するとされます。
健康に気を使う人たちにとって、玉ねぎはカロリーや糖質の面でも適度な野菜です。
100gあたり約37kcal、糖質は約7.2gと、カロリーは野菜平均と同等で、糖質は少し高めですが、その健康効果を考慮すると積極的に摂取したい食材の一つです。
玉ねぎの起源
玉ねぎはイランやパキスタンが起源で、エジプトのピラミッド建設労働者の食事にも使われた古代から親しまれてきた野菜です。
日本には江戸時代に観賞用として長崎に持ち込まれ、その後、明治時代に入ってから食用としての栽培が広まりました。
今では北海道を始め、兵庫県淡路島などで甘みのある品種が栽培され、ブランド玉ねぎとして知られています。
玉ねぎの分類と種類を覚えよう! まとめ
玉ねぎは、食物繊維を豊富に含むだけでなく、ビタミンB1、ビタミンB6、パントテン酸、葉酸、ビタミンCといったビタミン群や、カリウム、鉄、銅といったミネラルを多く含む栄養価の高い野菜です。
また、硫化アリルやケルセチンなど、健康促進に寄与する可能性のある成分も含まれており、玉ねぎはその多面的な健康効果が注目されています。
最後までお読みいただきありがとうございました!