新年の食卓には欠かせない一品である千枚漬け。
これはおせち料理にもよく使われ、自宅で手作りする家庭も少なくないでしょう。
さらに、かぶは挽肉あんかけや豚汁のような汁物や、炒めものに多用されますが、生で食べることができるのをご存知でしたか？
そこで、今回は生で楽しむかぶの食べ方を紹介しましょう。
かぶは生で食べられる？
実は、かぶは生で食べられます！
加熱調理が一般的かもしれませんが、かぶは皮をむき、薄切りにしてサラダにすると非常に美味しいです。
この方法では、かぶのみずみずしさを存分に味わえます。
かぶはツナや生ハム、サーモンとの相性が抜群で、マヨネーズベースのドレッシングや甘酢ドレッシングでさらに美味しくいただけます！
鮮度が命！生で食べるかぶの選び方
生で楽しむ際は、新鮮なかぶを選びたいものです。
鮮度の良いかぶを見分けるには2つのポイントがあります。
- 1つ目のポイントは、葉がしっかりとしており、色鮮やかな緑色のものを選ぶこと。葉が黄色くなっていたり、しおれていたりすると鮮度が落ちています。
- 2つ目のポイントは、かぶの表面にツヤがあり、重さを感じるものを選ぶこと。古くなると表面が茶色く変色し、シワが目立ちますが、新鮮なものはみずみずしさが感じられます。
かぶの葉は緑黄色野菜
かぶは、アブラナ科に属する野菜で、根だけでなく葉も食用にできます。
「すずな」とも呼ばれ、春の七草に数えられることもあります。
葉は緑黄色野菜に分類され、βカロテンを含みますが、根部には含まれていません。
かぶの葉に含まれる栄養素
かぶの葉には、以下のような栄養素が含まれています。
- エネルギー：20kcal
- β-カロテン: 2800μg
- ビタミンC: 82mg
- ビタミンK: 340μg
- 鉄: 2.1mg
- 葉酸: 110μg
これらのデータは、「日本食品標準成分表2020年版（八訂）」を参照しています。
かぶの葉に含まれるビタミンCの量は特に注目に値し、根の部分に比べて約4倍も含まれています。
これは、かぶの葉を食べることで得られる栄養の価値を強調しています。
かぶに含まれる栄養素
主に注目すべき栄養素を見ていきましょう。
■β-カロテン
かぶの葉には、β-カロテンが豊富に含まれており、100gあたり2800μgもの量があります。
β-カロテンには、強力な抗酸化作用があり、体内の活性酸素を抑制し除去する効果があります。
また、必要に応じてビタミンAへと変換され、皮膚や粘膜の健康維持や視覚機能の正常化に寄与します。
かぶの葉を油で炒めるのは、この栄養素を効果的に摂取するおすすめの方法です。
■ビタミンC
かぶの葉は、100gあたり82mgものビタミンCを含んでいます。
これは根の部分の約4倍の量であり、ビタミンCはコラーゲン生成に不可欠な栄養素であり、血管や筋肉、骨を強化する役割を果たします。
■鉄
かぶの葉には、100gあたり鉄が2.1mg含まれています。
これは、鉄分が豊富なほうれん草とほぼ同量です。
鉄は全身に酸素を運ぶために必要なミネラルであり、不足すると貧血を引き起こす可能性があります。
ビタミンCと一緒に鉄を摂取することで吸収率が向上するため、ビタミンCを含むかぶの葉は貧血予防にも役立ちます。
根はその下部に伸びている部分に当たります。
このように、かぶを丸ごと活用することで、さまざまな栄養素を摂取することができるのです。
かぶの多様性
一般的な小かぶは、通常、市場や店舗で見かける小さめのかぶで、その直径はおよそ5から8センチメートルになります。
異なるサイズのかぶはそれぞれ名前が付けられており、直径が7から14センチメートルのものを「中かぶ」、15センチメートル以上のかぶを「大かぶ」と呼びます。
鮮やかな赤かぶ
外皮が特徴的な赤色をしているこのかぶは、果肉は主に白色で、ところどころに赤みがかっているものも見られます。
色素が加熱時に流出するため、主に生食や漬物、サラダ用途に適しています。
地方特有のかぶの種類
- 天王寺かぶ：大阪市天王寺近辺で発祥した約10センチメートルの中サイズのかぶで、西日本地域で広く栽培されています。そのきめ細かな質感と甘み、柔らかい葉が特徴で、煮物や漬物に好まれます。
- 聖護院かぶ：日本国内で最大級のサイズを誇るかぶで、直径が15から20センチメートル、重さが約1.5から3キログラム程度の大型です。京都の伝統野菜の一つであり、白く美しい皮、柔らかさと甘み、少ない繊維質が特徴です。主に京都の「千枚漬」などのお漬物に使用されます。
- すぐき菜：京都市北区上賀茂を主な栽培地とする限定された地域で育てられる京野菜です。収穫されたすぐき菜のほとんどが「すぐき漬」という漬物に加工され、生の状態で市場に出ることは稀です。独特の酸味を持つすぐき漬は、この野菜から名付けられました。
- 日野菜：滋賀県蒲生郡日野町で起源を持つ、同県の伝統野菜です。首の部分が赤紫色をしており、形状は細長く、若干の苦みと辛みがあります。これはぬか漬けや酢漬けなどの漬物に適しています。
- 津田かぶ：島根県松江市津田町で発祥した、同県の伝統的な野菜です。このかぶも首の部分が赤紫色をしており、細長くくの字に曲がっているのが特徴的です。津田かぶはぬか漬けや酢漬けといった漬物に適しています。
白カブの食べ方はぜひ生で！ まとめ
この記事では、かぶが生食できるかどうかについて説明しました。
結果としては、かぶは生で食べることが可能です。
新鮮なかぶをサラダにして、ぜひお試しください。
最後までお読みいただきありがとうございました！
