これまで精米商品には「精米年月日」が表示されていました。
お届けしているお米の袋にもこの日付が記載されていたはずです。
しかし2020年から「年月旬(上旬/中旬/下旬)」での表示も可能になりました。
見慣れない表示かもしれませんが、今回はこの精米年月旬表示の意味についてご説明します。
精米時期表示の意味
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それぞれの印字の意味は次の通りです。
- 収穫年(例:令和2年産)
- 当店の識別コード
- 精米時期表示
- 1-10日:上旬
- 11-20日:中旬
- 21-31日:下旬 (例:2021年5月上旬に精米)
精米日の違いと味への影響
精米時期の表示が10日程度の幅を持つことで、届いたお米がこれまでより古いのではないかと心配する方もいるかもしれません。
そこで、精米日の異なる4つの福井県産コシヒカリを使用し、8人のパネラーで食味比較を行いました。
比較は精米日を伏せた状態で実施しました。
実験の内容
実験のパターンは次の4つです。
B. 2週間前に精米したお米
C. 1か月前に精米したお米
D. 2か月前に精米したお米
実験の結果
実験の結果、パネラー7人がAからCにはほぼ差がないと回答しました。
一方、Dの2か月前のお米は、多少固く感じるとの感想がありました。
なぜ「年月旬」表示を導入したのですか?
これまで、精米日が古いという理由だけで廃棄されていたお米を減らすことや、販売店への配送回数を減らして配送コストを削減するために、「年月旬」表示を導入することになりました。
これにより、精米日が新しい商品を好む消費者の購買傾向を見直し、無駄な廃棄を防ぐことができます。
これが商品価格の上昇や消費者の不利益につながっていたため、「年月旬」表示の導入が決定されました。
表示を切り替えることのメリットは何ですか?
「年月旬」表示に切り替えることで、過度な鮮度重視の管理や消費行動を見直し、食品ロスの削減が期待できます。
また、配送コストの抑制、災害時の在庫管理の容易さ、排気ガスの削減による環境負荷の低減など、多くのメリットがあります。
さらに、関係者の働き方改革の促進にもつながります。
他の食品でもこのような動きはありますか?
加工食品でも同様の動きがあります。
例えば、賞味期限が3か月以上の製品は年月表示が可能です。
お米の賞味期限と保管方法
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私たちが毎日食べるお米を美味しくいただくためのコツをご紹介します。
選び方と保管のコツ
- 精米年月日で鮮度を確認
- 1か月から2か月で食べきれる量を購入
- 購入後は密閉容器に入れ、冷蔵庫の野菜室で保管
お米の賞味期限
お米には法的な表示義務はなく、賞味期限はありませんが、温度や湿度によって酸化し、風味が落ちることがあります。
精米年月日から1か月から2か月以内に食べきることをおすすめします。
特に夏場は早めに消費するようにしてください。
正しい保管方法
お米は生鮮食品なので非常にデリケートです。
高温・多湿・直射日光を避け、温度10度以下、湿度70%前後が理想的です。
冷蔵庫の野菜室での保管が最適です。
容器
酸化を防ぐため、密閉容器に入れて保管しましょう。
瓶やジップロック、ペットボトルを使うのも良いです。
ただし、ジュースやコーヒーのペットボトルは避けてください。
避けるべき場所
これらの場所は高温・多湿になりやすく、虫やカビの発生を招くため避けてください
お米の05年産の意味は? まとめ
「これまで通り年月日表示の方が良いのでは?」というご意見をいただくこともありますが、今回の取材を通じて、この変更が将来的にお客様の利益に繋がる重要な改正であることを改めて実感しました。
お米を購入する時には、「年月旬」表示への切り替えに協力しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!