アーティチョークは地中海原産の多年草で、フランスでは初夏の訪れを告げる野菜として親しまれています。
日本ではその独特な形と硬い鱗片のため、食べ方や味がわからず未知の野菜と感じる人も多いでしょう。
今回は、アーティチョークの美味しさを引き出すための3つのポイントをご紹介します。
アーティチョークとフキノトウは似てる?
アーティチョークはキク科チョウセンアザミ属に属し、和名では「朝鮮あざみ」と呼ばれます。
紫色の花を咲かせる観賞用として日本でも親しまれていますが、イタリアなどの地中海地域では一般的な食材です。
花が咲く前の硬いつぼみ部分が食用とされ、可食部はガクの根本部分です。
ちなみに、アーティチョークの天ぷらはふきのとうの天ぷらとよく似た味がします。
日本ではまだ知名度が低く、取り扱い店舗も少ないため入手が難しい食材となっています。
アーティチョークの味や特徴
アーティチョークはキクの花びらのような見た目をしており、一見どこを食べるのか分かりづらい食材です。
新鮮なものは生食も可能ですが、一般的には加熱調理されます。
加熱するとホクホクとした食感が特徴で、栗やゆり根、クワイに似た風味を持っています。
アーティチョークの旬
アーティチョークの旬は5月から6月頃ですが、日本で栽培している農家はまだ少なく、収穫時期も限られています。
このため、フレッシュなアーティチョークは入手が難しいですが、瓶詰や缶詰の加工品も販売されています。
旬をおいしく味わうための3つのポイント
ポイント1: 食べられる部分はわずか
アーティチョークは鱗片に包まれており、食べられる部分はりん片の根本とつぼみの中心部のみです。
このため、旬の短さと食べる部分の少なさから希少価値があります。
下処理のポイント
りん片の先端にはトゲがあるため、キッチンばさみで切り落とすと扱いやすくなります。
縦に切り、ふわふわしたワタの部分は取り除きます。
切り口が変色しやすいため、レモン果汁につけるのがおすすめです。
鍋で20~30分下茹でしてホクホク感を楽しみましょう。
ポイント2: シンプルな食べ方で旨みを味わう
加熱したアーティチョークは、りん片を1枚ずつはがし、内側を歯でしごくようにして食べます。
中心から茎にかけての部分がメインで、「ハート」と呼ばれます。
そのまま食べても美味しいですが、オリーブオイルや溶かしバターをかけるとさらに美味しくなります。
ホクホクした食感とほのかな甘みが特徴のアーティチョークは、シンプルな味付けでその旨みを引き立てるのがポイントです。
アーティチョークの下処理方法
アーティチョークを購入した後、どのように下処理すればよいかを解説します。
必要なもの:レモン水
アーティチョークは変色しやすいため、下処理中はレモン水に浸けることで変色を防ぎます。
- レモン水を準備: アーティチョークが浸る大きさのボウルにレモン水を用意します。
- 花びらのような部分をはがす: アーティチョークをレモン水に浸けながら、外側の硬いガクを一枚ずつ取り除きます。
- 茎や側面のかたい部分を切る: 包丁を使って茎と側面の硬い部分を切り落とします。
- 中のふわふわした部分を取り除く: アーティチョークを縦半分または横半分に切り、中にあるふわふわした部分をスプーンでくり抜きます。これで下処理は完了です。
アーティチョークの食べ方
アーティチョークは一般的に加熱調理されます。
以下の調理法があります。
- 茹でる・蒸す: まるごと茹でたり蒸したりして、シンプルに味わう。
- 素揚げ・オイル煮・ロースト: 素揚げやオイル煮、ローストもおすすめです。
- 詰め物: 花びらのような形を生かし、アンチョビやガーリック、牛ひき肉などを詰めて蒸し焼きにする方法もあります。
アーティチョークの選び方と保存方法
選び方
- 形状: ふっくらと丸みがあり、ずっしりと重みのあるものを選びます。
- ガクの状態: 花びらのようなガクがしっかり閉じていてハリがあるものを選びましょう。ガクが開いているものは避けます。
- 色味: 鮮やかな色を選び、くすんだものは避けます。
- 軸の切り口: フレッシュな感じのあるものを選び、干からびているものは避けます。
保存方法
アーティチョークとフキノトウは似てる? まとめ
今回はアーティチョークについてご紹介しました。
日本では手に入りにくい野菜ですが、食べる部分や調理法を知ることで、挑戦してみたくなった方もいるのではないでしょうか。
アーティチョークは手間がかかるものの、その美味しさから一度食べたらリピートしたくなる魅力があります。
見かけたらぜひ手に取ってみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました!