かぶの葉の部分は、根よりも栄養価が高いことが知られています。
特に抗酸化性の高いβ-カロテンやビタミンCが豊富に含まれています。
一方、かぶの根には消化を助ける成分が含まれており、食べ過ぎた時期にも適しています。
以下に、かぶに含まれる栄養素の概要を紹介します。
かぶの栄養成分
かぶ100g当たりの栄養成分は、以下の通りです。
(文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」に基づく)
- 葉: エネルギー 20kcal、水分 92.3g、たんぱく質 2.3g、カリウム 330mg、カルシウム 250mg、ビタミンA(β-カロテン当量) 2800μg、ビタミンK 340μg、ビタミンC 82mg
- 実: エネルギー 20kcal、たんぱく質 0.7g、カリウム 280mg、カルシウム 24mg、ビタミンC 19mg
主な成分とその効能
- アミラーゼ: でんぷんを分解する消化酵素で、胃もたれや胸やけの改善に有効。
- イソチオシアネート: 辛味成分で、抗酸化作用や免疫力の向上、抗がん作用が期待される。
- ビタミンA(β-カロテン): 抗酸化作用が高く、体内でビタミンAに変換され、眼や皮膚の健康を支える。
- ビタミンC: 抗酸化作用があり、コラーゲンの合成に関与し、皮膚や粘膜の健康維持に役立つ。
- カルシウム: 骨や歯の形成に必要で、筋肉の動作や精神の安定にも関与する。
かぶの栄養を効率的に摂取する方法
- 葉の食べ方: 栄養豊富な葉は、炒め物やみそ汁の具として活用したり、細かく切って和え物にするとよい。
- 小かぶの皮ごと食べる: 小かぶは皮ごと食べると、栄養を無駄なく摂取できます。大きなかぶの皮は固いので、調理の際は剥くことを推奨します。
かぶとは
かぶはアブラナ科の野菜で、日本では古くから親しまれています。
春と秋に旬を迎え、その甘みや食感は多くの料理で楽しまれています。
かぶは栄養素が豊富で、特に葉の部分は緑黄色野菜として、多様なビタミンやミネラルを含んでいます。
選び方としては、実にハリがあり、葉が鮮やかなものがおすすめです。
購入後は葉と実を分けて保存し、鮮度を保ちながら栄養価を最大限に活用しましょう。
かぶの選び方と保存方法
- 選び方: 葉がみずみずしく鮮やかで、実に弾力があるものを選びます。また、根元のひげが少ないものが新鮮です。
- 保存方法: 葉と実を分けて保存します。葉は湿らせたキッチンペーパーで包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫で保管。実はビニール袋に入れ、冷蔵庫で保存すると、3~4日間は新鮮さを保つことができます。
かぶのおすすめの食べ方
かぶはそのまま生でサラダにしたり、煮物やスープの具としても使える万能野菜です。
ビタミンCは水溶性で熱に弱いので、加熱調理する際は短時間で行うと良いでしょう。
また、ビタミンAは脂溶性なので、油と一緒に摂ることで吸収が良くなります。
油と一緒に葉を炒めることで、美味しく栄養を摂取することができます。
さまざまな栄養素が豊富に含まれるかぶを、賢く美味しく取り入れて、健康的な食生活に役立てましょう。
かぶの健康効果
かぶは、ビタミンCやカリウム、鉄分、葉酸、食物繊維、さらに消化を助けるアミラーゼを含む、健康をサポートする多彩な栄養素を有しています。
こうした栄養成分により、かぶは以下の健康効果を提供します。
- 胃腸の健康維持: かぶに含まれるアミラーゼは、でんぷん類の消化を助け、胃腸の負担を軽減します。また、かぶに含まれる辛味成分イソチオシアネートは、消化液の分泌を促し、消化機能をサポートします。
- 生活習慣病の予防: かぶに豊富に含まれるビタミンCやβ-カロテンは、体内の悪玉コレステロールの酸化を抑え、動脈硬化や高血圧のリスクを減少させます。また、カリウムによる血圧の調整効果も期待できます。
- 感染症予防・回復支援: かぶに含まれるビタミンCとβ-カロテンは、免疫力を高め、感染症から体を守る役割を果たします。これらの栄養素は、免疫細胞の働きを活性化させ、体の抵抗力を向上させます。
- 貧血の予防: かぶの葉には、血液生成に必要な鉄分と葉酸が豊富に含まれており、健康な赤血球の生成をサポートし、貧血を予防します。
- むくみの予防・改善: かぶに含まれるカリウムは、体内の余分な水分を排出し、むくみの予防や改善に寄与します。
- 便秘・下痢の改善: 豊富な食物繊維が腸内環境を整え、善玉菌を増やし、消化器官の健康を促進します。
かぶは実にも葉にも栄養がたっぷり! まとめ
かぶは、和洋を問わず多種多様な料理に適用可能な野菜です。
特に葉には豊富な栄養が含まれているため、全てを無駄なく利用することが望まれます。
その甘みと栄養価の高さで、かぶは実だけでなく、葉も含めて料理に活かすことができます。
料理に加えることで、日々の食事に栄養と彩りをもたらします。
最後までお読みいただきありがとうございました!